学習障害とは何か、どういった特性があるのかご説明します。
学習障害(限局性学習症、LD)は知的障害はないけれど「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算」「推論」の能力に困難がある発達障害です。
学習障害には、3つのタイプがあります。
書字障害(ディスグラフィア)
算数障害(ディスカリキュリア)
特性は人それぞれ違い、本人の努力ではどうしようもありません。
それぞれの特性に応じた対応が必要です。
他の発達障害と併存している場合もあります。
ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)などを伴う場合には、それらを考慮した配慮や学習支援も必要となります。
また家庭・学校・医療関係者の連携が欠かせません。
会話の理解ができない
文章の聞き取りができない
書き取りが苦手
単語や言葉の聞き誤りが多い
長い話を理解することが苦手
長い話に集中できない
ことばの復唱ができない
道筋をたてて話すことが苦手
文章として話すことが苦手
会話に余分なことが入ってしまう
同じ内容を違う言い回しで話せない
話が回りくどい
話がまとまらない
文字を発音できない
間違った発音をする
促音(小さな「つ」)や拗音(小さな「や」「ゆ」「よ」)を発音できない
単語を読み誤る
文字や単語を抜かして読む
読むのが遅い
文章の音読はできるが、意味が理解できない
文字が書けない
誤った文字を書く
幹事の部首を間違える
単純な文章しか書けない
助詞などをうまく使いこなせない
文法的な誤りが多い
考えた内容を書くことが難しい
数字の位どりが理解できない
繰り上がり繰り下がりが理解できない
九九を暗記しても計算に使えない
暗算ができない
算数の応用問題・証明問題・図形問題が苦手
因果関係の理解・説明が苦手
長文読解が苦手
直接示されていないことを推測することが苦手
学習障害が疑われるときには、医学的な評価も重要となります。
かかりつけの小児科や児童精神科などへ一度相談してみることをおすすめします。
これまでの精神運動発達の様子・病気の罹患歴などを確認し、必要な場合は頭部画像検査などが行われます。
心理検査によって視覚認知機能・視空間認知機能・音韻認識機能を知ることも重要です。
専門家(小児神経科医師、言語聴覚士など)と相談することが必要になります。
ADHDや自閉症がある場合は、学業不振症状がそれらに伴うものかどうか見極めが必要となります。
勉強ができない、学校生活で困っていることがあるのはどんな子でもありうることです。
ですが、学習障害の子の場合は努力してもどうしようもないことがあります。
そのため親や周りの大人が気づいて、特性に合った対応をしていくことが大切です。
学習障害かもと思っても、なかなか相談することには勇気もいりますし、どうしたらいいか困ってしまう方も多いと思います。
一番困っているのはきっとお子さんだと思います。
少しでも学校生活を楽しく過ごすためにも、かかりつけの小児科や保健センターなどへの相談をすることをおすすめします。
発達障害についてまとめています。
よかったら参考にしてください。
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